公民館の風第286号(通算918号)
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 公民館の風 No.286(通算No.918) 2015年11月20日発行 編集・発行 内田光俊 (mitsutoshi-u@o.email.ne.jp) 〒702-8044 岡山市南区福島2-19-9 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆関東甲信越静公民館研究大会での東京提案◆東山ESDクラブ主催講座◆新 聞記事等◆編集後記◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
■◆ 国立市の井口さんから第56回関東甲信越静公民館研究大会の シンポジストとして提起した「東京提案」についてのご報告 ◆■ 去る11月14日(土)に第56回関東甲信越静公民館研究大会(兼第52回東京 都公民館研究大会)が東京都小平市(@ルネこだいら)で開催、500名以上が 参加されました。すでに参加報告を島本優子さん(国立市公民館・青年室ス タッフ)がご紹介くださったので、ここでは私がシンポジストとして提起し た「東京提案」について、僭越ながら紹介させていただきます。 今回の関ブロ大会は、東京都開催ということもあり、東京都公民館連絡協 議会が実行委員会をつくり、事務局の西東京市を中心に準備に取り組んでき ました。しかし、都公連は加盟市も減少し、大会開催を引き受けること自体 が懸念された時もありました。 そうした体制の貧弱さもあって、全体での基調講演+シンポジウムのみの 大会構成となり、分科会や交流会等のプログラムを開催することが叶いませ んでした。 そこで、大会テーマである「公民館、その新たな可能性」を全体で具体的 に検討・共有できるように、開催地から「提案」をしていくことを意図して、 シンポジスト報告を行いました。 それが、添付の「東京提案」です。今回の大会は、昨年岡山市で開催され た「ESD推進のための公民館-CLC国際会議」の関係者がシンポジウム 登壇者に揃っている通り、国際会議の成果を引き継ぐ意図をもって企画され ました。 そこで、「東京提案」作成にあたり多摩地域社会教育関係者有志による研 究会で、ESDの視点から現在の東京多摩地域の公民館実践を再点検する作 業を行いました。 東京各市の公民館の「都市公民館としての限界」や「危機」とも呼べる条 件的後退もあるなか、熱心で丁寧な取り組みにきちんと光をあてよう、その 上で今後どのような方向性をもって実践を進めていくのか、ESDの視点に 立って都市公民館実践のコンセプトを具体的に提示しよう、このような意図 をもって「東京提案:都市社会教育・公民館実践の未来像」を作成しました。 作成にあたっては、「たま社会教育ネットワーク」という若手職員を中心 にした自主研究会の地道な取り組みの蓄積が重要な意味をもちました。大会 報告書には、さらに添付「東京提案」を研究会でブラッシュアップして掲載 できればと考えています。 7月に岡山から内田さん、重森さんが来ていただいた時、「ESDメガネで今 ある公民館実践を再点検していく」ことを提起していただきました。その意 味で「東京提案」は、私たちなりの岡山への応答でもあります。 この作業をやりながら感じたことは、都市公民館の実践はそれぞれに価値 があると思いますが、やはり公民館にいかに来てもらうか、充実した公民館 活動ができているか、という視野に留まり、地域や社会の持続的発展という 志向性に乏しく、実践も個別分散的で他の市民活動や関係機関を結び、地域 の計画づくりを展望していくような実践がまだまだ少ない、ということです。 「事業論に留まっている」等のご批判を引き受けながら、まずは現状の条 件をベースにこれを再出発の土台としていければと思っています。忌憚のな いご意見をお寄せいただければ嬉しく思います。今後ともよろしくお願い申 し上げます。
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■◆ 岡山市立東山公民館の東山ESDクラブ主催 「秋の自然がいっぱい!操山を探検するよ」 ◆■
岡山市立東山公民館では東山ESDクラブ主催で、「秋の自然がいっぱい! 操山を探検するよ」を開催します。 日時 11月21日(土)10時~12時半 場所 操山公園里山センター(岡山市中区沢田649-2) 自然リーダーの案内で公園内を散策した後工作をしたり、豚汁を食べたり (主食は持参ください)します。 昼食持参OK!参加費は250円(保険代含む)長袖長ズボン、歩きやすい靴でお 願いします。雨天決行。室内でできることをします。 持ち物は帽子、水筒、タオル、ビニール袋 人間世界ではいろいろありますが自然は変わりなく私たちを受け止めてくれ ます。半日ですがゆっくり自然に親しんでみませんか。 締め切りは11月17日(火) 086-276-6202 東山公民館まで おかやまエコマインドネットワーク 赤井藤子
====================================================== ◆◆ 島根の中山間地227地区 8割以上施設集約必要 ◆◆ 島根県は、中山間地域で支援の目安とする公民館単位の227地区のうち、 8割以上の地区で、将来的にスーパーマーケットや保育所、学校、診療所な どをそれぞれ地区の中心にまとめる必要が出る可能性があるとの調査をまと めた。県は今後、住民を交えた現状を把握する議論を、公民館単位で呼び掛 けていく考え。 http://bit.ly/1M98Tio 2015/11/10【山陰中央新報】 ------------------------------------------------------- ◆◆ 学習活動の成果披露/生涯学習フェスタ 舞台発表で多彩な演目/社会教育功労3人を表彰 ◆◆ 「さがしてみよう 笑顔になれる学びの場」をテーマに14日に開幕した 第11回市生涯学習フェスティバル(主催・市教育委員会)は15日、市中 央公民館でメーンイベントの舞台発表が行われた。 http://bit.ly/1MoQX3z 2015/11/16【宮古毎日新聞】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 地域の重要性を再確認 石垣市教委フォーラム ◆◆ 「地域で支える家庭教育」をテーマにした家庭教育支援フォーラム(石垣 市教育委員会主催)が11日夕、石垣市民会館中ホールで開かれた。剛柔流上 地空手道場館長で名蔵公民館長の上地拳王氏や舞踊家でフリーパーソナリテ ィーの新城音絵氏ら4人のパネリストが、公民館活動の活性化や地域行事と の関わりなどから家庭教育の在り方について意見交換した。 http://bit.ly/1S6mxo9 2015/11/13【八重山毎日新聞】 -------------------------------------------------------- ◆◆ 文化活動の成果を発表 大井地区公民館フェスティバル ◆◆ 地域の人たちが取り組んだ文化・芸能活動を発表する公民館フェスティバ ルが1日、笠岡市の大井地区で開かれました。大井地区公民館フェスティバ ルは、大井小学校の運動場と体育館を会場に開かれ、公民館講座や地域で活 動するサークル、小学生などが、1年間の活動の成果を発表しました。 http://bit.ly/1O5n4G2 2015/11/06【ゆめネット】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 防災教育で意見交換 地域力活性化コンファレンス事業 ◆◆ 人々の暮らしや生活の安心安全につながる公民館を拠点とした防災教育の 取り組みを考える北海道(道南ブロック)「地域力活性化コンファレンス事 業」が11日、安平町の追分公民館で開かれた。北海道地方創生コンファレ ンス実行委員会主催、北海道公民館協会道南ブロック協議会胆振支部主管、 北海道、北海道教育委員会、北海道町村会、開催地区各自治体、胆振管内社 会教育主事会後援。参加者は講義、分科会、全体会議などを通じて地域の自 然や歴史を学び伝える防災教育について意見を交わした。 http://bit.ly/1kHo49Q 2015/11/13【苫小牧民報】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 佐渡山秀さんのカジマヤー祝う ボリビア移住地 ◆◆ オキナワ第2移住地在住の佐渡山秀(ひで)さん(恩納村出身)の数え年 97歳のカジマヤー祝いがこのほど、オキナワ第2移住地の地域公民館で行 われた。会場には親族や地域のおじー、おばーたちをはじめ多くの人々が駆 け付け、カジマヤーを祝った。 http://bit.ly/1kH45YN 2015/11/16【沖縄タイムス】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 18歳選挙権へ議論 若狭公民館で青年講座 ◆◆ 早ければ来夏の参院選から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるのを 前に、那覇市の若狭公民館(宮城潤館長)は15日、選挙やまちづくりをテ ーマにした「青年講座」を開いた。参加者はボードゲームなどを通し、選挙 と民主主義について議論した。 http://bit.ly/1NdN9FO 2015/11/16【琉球新報】 ======================================================== ◆今号は前号に引き続き国立市の井口さんからの「第56回関東甲信越静公民 館研究大会」に関する投稿を掲載しました。井口さんたちが創られ、この 大会で投げかけられた「都市社会教育・公民館実践の未来像」という東京 提案は、しっかり読み込む必要がある文書だと思います。大会実行委員の 呼び掛けで集まった「東京提案検討メンバー」に加え、「たま社会教育ネ ットワークという自主研究有志が合流し5回の会議を経て骨子を検討し、 執筆には、執筆協力者が担当項を執筆し、各原稿を基に井口さんが加除修 正行い、再構成されたもの。東京の公民館の歴史と現在を踏まえて、「持 続可能社会のため共同学習」など「持続可能性」という観点から考えた7 のコンセプトを提起されています。後半では、このコンセプトをふまえて、 公の取組を紹介しながら実践の具体像が描き出されています。この部分は 読んでいて自治体を超えた「れんめんめん」のような作り方だなと感じま した。それだけに、この東京提案が写真付きのリーフレットにできれば、 うんと素敵な感じになるだろうなと思いました。最後の「今後の課題」で、 「持続可能な社会」とは、地域におけるさまざまな「小さな実践」を紡ぎ 合わせ、折り重ねて地域社会を再構成しいく社会教育・公民館の実践(≒ ESD)によって 、つくられていくのではないでしょうかと投げかけられて いることに共感します。地域(ローカル)-社会(グローバル)を貫く視 点で学習の意味とその拡がりを捉えなおしていくこと。あるいは、これま での「小さな実践」を積み重ねた蓄積から地域での課題解決に向けたネッ トワークづくりを展望しつつ、社会変容を視野に入れた具体的な実践力を 育む力量形成の拠点として公民館が役割を果たいくこと。とりわけ学校・ 大学などの他の教育資源と協働関係構築を模索していくこと、という提起 もそのとおり岡山にも当てはまることだと感じます。そして、これらの取 り組み鍵を握るのは、職員の「専門性」だという指摘にもその通りと膝を 打ちました。 ◆岡山市では、公民館職員の方たちが社会教育主事の増員を求めて教育委員 会と交渉をされていますが、なかなか要求か前進しないと聞かされていま す。ここでも公民館が果たしてきた役割、今後機能を発揮することで何が 実現できるのか、その機能や役割を発揮するうえで、職員が、とりわけ社 会教育主事という社会教育の専門職がどういう役割を果たすのかを、具体 的な実践をもとに語ることができないと、その確保も難しいことは間違い ありません。ここで書いた社会教育主事の役割を実践をもとに語るという のは、職員ができれば良いと言っているのではありません。そんなのは当 たり前のことで、それだけでは要求は前進しません。教育委員会の当局側 が、そして市民がそれを語れることが必要なのだと考えます。それを語れ るようにすることが運動の目標でないといけないという意味ですね。 (光俊)