公民館の風第285号(通算917号)
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 公民館の風 No.285(通算No.917) 2015年11月19日発行 編集・発行 内田光俊 (mitsutoshi-u@o.email.ne.jp) 〒702-8044 岡山市南区福島2-19-9 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆関東甲信越静公民館研究大会報告◆公民館学会研究大会◆ASIA EDUCATION SUMMIT ON FLEXIBLE LEARNING STRATEGIES◆◆新聞記事等◆編集後記 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
■◆ 国立市の島本裕子さんからの風 第56回関東甲信越静公民館研究大会(兼第52回東京都公民館研究大会) に 参加しました! ◆■ 2015年11月14日(土)、小平市で開催された、第56回関東甲信越静交換館 研究大会(兼第52回東京都公民館研究大会)に参加しました。 基調講演は、神戸大学名誉教授の末本誠先生。昨年度に岡山で開催された、 「ESD推進のための公民館-CLC国際会議」での講演内容をベースに、公民館の 新たな可能性に焦点をあてた内容でした。国際会議と同様に、大事な論点を 分かりやすく示してくださったのですが、私が印象に残ったのは、ESDを「持 続可能な社会づくり」と定義されていたこと。この言葉によって、更に多く の人に、ESDの概念が適切に伝わっていくと思います。 午後は、末本先生、神代浩さん(元文部科学省生涯学習政策局社会教育課 長)、木下巨一さん(長野県飯田市公民館職員)、井口啓太郎さん(国立市 公民館職員)によるパネルディスカッション。 井口さんによる「東京提案」は、多摩地区の多くの社会教育関係者の方と 丁寧な議論を重ねてつくられたことが分かる、素晴らしい内容でした。正直、 昨年度国際会議に参加したときには、私自身は、ESDの概念に感銘を受けつつ も、それと日頃の公民館実践とをうまく関連づけて考えられずにいました。 しかし、今回の井口報告により、これまで各地で積み重ねられてきた具体的 な実践がESDの文脈で再構成されたことで、すーっと腑に落ちる思いがしまし た。 また、末本先生による、「多様性を前提とした集団に関わり、多様性を尊 重しながらも、集団としての方向性を見失わない"伴奏(走)者"」という公 民館職員論も素敵でした。 また、末本先生は、井口報告の「危機」という言葉をひいて「"危機"=公 民館職員のあいだで、一緒の仕事に取り組んでいるという共感が薄らいでい るということではないか」とし、その上で国際会議では、それぞれが自らの 職場で取り組んでいることと同じテーマに取り組んでいる人が世界にいる、 自分の頑張りはやっぱり大事なんだという共感が広がった、と指摘されまし た。このように、色々な場所で実践されていることを、具体的に言葉にして いくことで共感が生まれ、それが共有されていく・・・それがまさにESDを 軸にしたつながりなんだと思いました。 その意味で、末本先生の井口さんへの質問は、「東京提案」という、それ を作り上げる過程自体がESD実践でもあるような提案が、どのように生まれ たか、を聞くものだったんだなとあとから気づきました。 ESDという概念は、具体的な実践にひきつけて考えないと、すごく遠いも のになってしまいがち。一方で、個別の実践を語るだけでは、やはり足りな い。その意味で、「東京提案」の内容は、それをつなぐような取組だと思い ましたが、そういうものが提示されたにもかかわらず、パネルディスカッシ ョンの内容がやや噛み合ず、抽象的な議論にとどまったことは少し残念でし た。 ただ、1年ぶりに末本先生のお話を聞くことができ、各地の実践からたく さん刺激を受けた1日でした。
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■◆ 日本公民館学会の研究大会のご案内 ◆■
平素より、本学会の運営にご理解とご協力を賜り、誠に有り難うございま す。さて、会員の皆様には、第14回研究大会プログラムと参加申込書をお送 りさせていただきます。また、郵送による大会プログラムは今週末には皆様 のお手元に届けられているかと存じます。 研究大会への参加お申し込みは、郵送(はがき)/メールの、いずれかの 方法で、11月30日(月)必着で提出して頂くことになっています。参加され る方は、参加人数把握のためご協力お願いいたします。 理事の方は全国理事会へのご出欠をお知らせくださいますようお願いいた します。当日はお弁当をご用意いたします。会員の皆様のご参加を、お待ち 申し上げます。 日本公民館学会 事務局 〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1 筑波大学人間系(教育学域)生涯学習学研究室気付 E-mail : kominkangakkai@yahoo.co.jp URL : http://www1a.biglobe.ne.jp/kominkan/
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■◆ ユネスコ・バンコクの宮沢さんからの風 ◆■
Dear Colleague and Friends of CLC!!! Please join us at the ASIA EDUCATION SUMMIT ON FLEXIBLE LEARNING STRATEGIES FOR OUT-OF-SCHOOL CHILDREN to be held 24-26 February 2016 in Bangkok, Thailand. FREE Registration is available here: http://flexlearnstrategies.net/Summit/index.html It is time to unite us for children in Asia. We expect more than 400 participants to share innovations for out of school children, get networked, and start collaborations. Please feel free to pass on our flyer attached, and we will look forward to seeing you in February 2016! The tentative agenda can be seen by clicking the image below or hyperlink above. Ichiro Miyazawa (Mr.) Programme Specialist APPEAL Unit, UNESCO Bangkok Tel: +66-2391-0577 Ext. 314 Email: i.miyazawa@unesco.org
============================================================= ◆◆ 満州開拓団の歴史考える あす養父公民館 ◆◆ 養父市は11月1日午後2時、平和や命の大切さについて考える講座「戦 争と平和について考えよう~高橋村開拓団の歴史を通して」を養父市広谷の 養父公民館で開く。 http://bit.ly/1GLpFVY 2015/10/31【毎日新聞】 ------------------------------------------------------- ◆◆ 戦後70年:機雷事故の証言を募集 小浜・勢浜、地元公民館 /福井 ◆◆ 小浜市の勢浜(せいはま)海岸で第二次世界大戦後に機雷が爆発して周辺 に被害の出た事故があったとして、地元の加斗公民館が戦後70年の節目に あたり、郷土史への記録のため関係する証言を募っている。これまでに、市、 警察、海上自衛隊、海上保安庁などに問い合わせて、新聞も調べたが、日時 を含め詳細が特定できていないという。 http://bit.ly/1OouZBj 2015/10/22【毎日新聞】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 多賀町中央公民館:設計コンペ 若手建築家が最優秀 「まちとしての公民館」を提案 /滋賀 ◆◆ 建て替えが決まっている多賀町中央公民館の設計コンペで、町は22日、 2次審査の結果を発表した。最優秀作品に選ばれたのは、「一級建築士事務 所大西麻貴+百田有希/o+h」(東京都中央区)。「まちとしての公民館」 をテーマに、民家の集合体のようなデザインが評価された。町は今月末に委 託契約を結び、基本設計を始める方針。2018年の完成を見込んでいる。 http://bit.ly/1kswK3d 2015/10/23【毎日新聞】 -------------------------------------------------------- ◆◆ 養父・八鹿で戦後70年展 軍服や看板など100点 ◆◆ 戦後70年を機に八鹿公民館が31日と11月1日、兵庫県養父市八鹿町 八鹿の同公民館で、市民らから寄せられた戦争に関する資料を展示する。グ ンゼの旧八鹿工場の写真や製造していた戦闘機部品のほか、軍服、出征を祝 うのぼりなど約100点が並ぶ。 http://bit.ly/1Mcfmae 2015/10/30【神戸新聞】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 県新しい伊那公民館の建物完成し開館式 ◆◆ 老朽化に伴い建て替えが行われていた伊那市の伊那公民館の建物が完成し、 21日に開館式が行われました。新しい伊那公民館は、伊那市中央の旧伊那 公民館隣、伊那市民会館跡地に建設されました。 玄関部分は吹き抜けのロビーになっていて、談話スペースや自習スペース が設けられました。1階には、研修室が3部屋、調理ができる実習室、工作 や陶芸などに利用できる創作室があります。2階は270人が入る事ができ るステージつきの講堂の他、和室を含む4つの研修室があります。 http://bit.ly/1kaxpH7 2015/10/21【伊那谷ネット】 ----------- ◆◆ 新伊那公民館が開館 きょうから見学会 ◆◆ 伊那市は21日、老朽化に伴い建て替え工事を進めていた新伊那公民館の開 館式を同館で開いた。市や市教育委員会、地域などの関係者約60人が参列。 テープカットを行い、館内を見学した。22、23の両日に見学会を行い、24日 から利用を開始する。 http://bit.ly/1GLnTEp 2015/10/22【長野日報】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 文化活動の成果を発表 大井地区公民館フェスティバル ◆◆ 地域の人たちが取り組んだ文化・芸能活動を発表する公民館フェスティバ ルが1日、笠岡市の大井地区で開かれました。大井地区公民館フェスティバ ルは、大井小学校の運動場と体育館を会場に開かれ、公民館講座や地域で活 動するサークル、小学生などが、1年間の活動の成果を発表しました。 http://bit.ly/1O5n4G2 2015/11/06 【ゆめネット】 ======================================================== ◆今号には国立市の島本裕子さんが参加された「第56回関東甲信越静公民館 研究大会」の報告を掲載しました。島本さんがFBに投稿されてたものを、 ご本人にお願いして転載させていただいたものです。思えば島本さんは、 昨年の「公民館-CLC国際会議」に国立公民館の青年室のメンバーとして参 加してくださったのでした。今回ご報告いただいた大会は、昨年の岡山で の国際会議に参加された方々が勢ぞろいって感じで、発行人も参加したい なと思いながら、果たせませんでした。それだけに島本さんの報告をぜひ 載せたいと思ったのでした。 ◆15日、この風の読者のお一人である岐阜大学の益川さんのお招きで、岐 阜大学の岐阜駅前キャンパスで開催された岐阜大学の公開講座に岡山市立 中央公民館の重森さんと二人でお邪魔し、「持続可能な社会づくりとESD」 をテーマにお話してきました。この公開講座は「生涯学習の今日的意義と 課題(5)」という名称でわかるように、シリーズで行われているものです。 今まで講師を務められた方々のお名前を聞くと、とても引き受けるのこと などできない感じなのですが、そこは昨年の国際会議で採択された「岡山 コミットメント2014」でまさにコミットした内容から、このような機会を いただけるなら喜んでという感じで、「今、生涯学習に求められるもの」 というリクエストにESDで答えようという意図で臨んだのでした。二人で の掛け合いを活かした話は、今年、国立公民館での公民館職員研修で一度 使った手なので、ある程度いけるかなと思ってはいましたが、まずまず好 評のようでした。途中での感想をシェアしていただくワークや、講演後の ワークショップの様子や内容から、講師役の二人とも、受講生の意識の反 応の良さに感嘆しました。投げかけたことを受けとめる感覚の良さは、そ れぞれの方が自ら実践されている活動があるからだろうと感じました。ま た、大学が参加された方々を繋ごうとされていること、自治体を超えて、 県域を越えてこうしたつながりが持てることに、大学の存在価値を感じ、 うらやましく思いました。私たちにとっても貴重な学びと出会いがたくさ んあり、講座後ご馳走になった飛騨牛の美味しさとともに、お招きくださ ったことに大いに感謝した次第です。 (光俊)