公民館の風第282号(通算914号)
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 公民館の風 No.282(通算No.914) 2015年10月29日発行 編集・発行 内田光俊 (mitsutoshi-u@o.email.ne.jp) 〒702-8044 岡山市南区福島2-19-9 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆下伊那テーゼ50周年記念フォーラム報告◆吉備・陵南まちかど博◆SDGsと 今後の新しい企業経営◆新聞記事等◆編集後記 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
■◆ 「下伊那テーゼ50周年記念フォーラム ~いま、改めて公民館の役割を考える」を開催 ◆■
飯田市公民館の木下です。 10月24日(土)阿智村中央公民館を会場に、「下伊那テーゼ50周年記念フォ ーラム~いま、改めて公民館の役割を考える」を開催しました。 当日は飯田下伊那の現役の公民館主事、全国各地からの公民館・社会教育 関係者、研究者の皆さんなど約70人が参加してくれました。 集会は3部構成で行われ、第1部は東北大学の石井山竜平さんが聞き役とな り、前阿智村村長で下伊那テーゼ誕生時には最年少の公民館主事として策定 に関わられた岡庭一雄さんとの対談、第2部は下伊那テーゼ誕生時に松川町 公民館主事であった松下拡さんをファシリテーターに、飯田市羽場公民館の 鈴木勇気主事、飯田市松尾公民館の下岡 祥平主事、阿南町公民館の安野涼 介主事、松川町中央公民館の望月貴生主事が事例発表者となり、それぞれの 事例を通した公民館主事の性格と役割について掘り下げ、第3部は中央大学 名誉教授で元喬木村公民館主事の島田修一さんによる総括講演が行われまし た。また、終了後は参加者有志による情報交換会が行われました。 松本から参加していただいた手塚英男さんからは「今の飯田や下伊那の公 民館主事や公民館の向こうに、住民の顔が見えていますか」という趣旨の発 言をいただきました。 飯田下伊那の公民館主事たちは、専門委員などの立場で公民館事業の企画 や運営に関わる地域住民の皆さんと日常的に深いかかわりを持つことができ、 その意味では多彩な人間関係の上に自身の仕事が成り立っているわけですが、 そのことが即、住民一人ひとりが抱えている悩みや課題を知るうることに結 び付いているわけではありません。そこには学びを土台にした語り合いが必 要です。その中から一人ひとりの悩みや課題が明らかとなり、一人の悩みか ら皆の悩みに広がることで、地域の課題となっていく、私たち現代の公民館 職員・主事たちがそういう実践ができているのか、そういう指摘ととらえて います。 岡庭一雄さんは、下伊那テーゼの本文にある「学習の叛逆性」を引用し、 学習というのはそもそも地域や社会の出来事に対して常に批判的にとらえる 「叛逆性」が伴うものである、と発言されました。1985年のユネスコ「学習 権宣言」の中に、「学ぶことは、人々を、出来事に翻弄される客体から、歴 史を創る主体に変える」という一節がありますが、私たちを取り巻く地域や 社会の状況を無批判的に受け止めている限り、それは出来事に翻弄される客 体であり、そこを超えるところに本当の意味での学びがあるとすると、私た ちはどこまで学ぶことの本当の意味に近づいた実践ができているのか、そん なことを厳しく指摘いただいたととらえています。 改めて飯田市の公民館・主事会として、実行委員会として振り返りをし、 このフォーラムに至る経過の中で学んだことをどのようにしたら次に生かす ことができるのかを考えていきたいと思います。 11月27日付の信濃毎日新聞と、南信州新聞でこの集会が取り上げられてい ますので添付します。 ************************ 〒395-0085 長野県飯田市吾妻町139番地 飯田市公民館 副館長 木下巨一 tel 0265-22-1132 fax 0265-22-1022 e-mail ic1267@city.iida.nagano.jp 公民館には特定の役者も演出家も用意されていない。 舞台装置も脚本家も何もかも一切合財皆がやるのだ。 そして観客は一人も居ないのである。… 面白い芝居を見ようとするのではなく、 良い芝居を演じようとするのである。… 公民館には観客は一人も居ないのである。 〔昭和23年3月竜丘村(現飯田市竜丘)公民館報 第1号、初代教養部長橋本玄進氏の言葉より (「地域と公民館~自治への憧憬」(木下陸奥氏著、南 信州新聞社刊より引用))〕 ************************
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■◆ 吉備・陵南まちかど博物館のご案内 ◆■
岡山市の吉備公民館を拠点に活動している方々が始めた手作りのイベント 「吉備・陵南まちかど博物館」が11月1日(日)に開かれます。 関心をお持ちの方はぜひご参加ください。残念ながら吉備公民館は古い公 民館を撤去してその跡地に新築中なので、公民館を見ることはできませんが、 歴史ある吉備の地域の人たちの暮らしも文化も楽しめます。 詳しくはこちらのサイトで。 http://mati-kado.jp/
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■◆ 「持続可能な開発目標(SDGs)と今後の新しい企業経営 (CSR経営)のあり方」~The Global Goals:17分野の目標達成 を通じて~ ~国連総会での採択を受けて~ ◆■ 【開催概要】 日時:2015年11月7日(土)14:00~16:00 場所:富国生命ビル14階・第4セミナールームA (東京都千代田区内幸町2-2-2) 定員:200名(先着順) 備考:参加費無料 主催:政策分析ネットワーク 協力:新日本有限責任監査法人 【パネリスト・モデレーター(敬称略)】 ○国連グローバル・コンパクト ボードメンバー 富士ゼロックス イグゼクティブ・アドバイザー グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 代表理事 有馬利男 ○経産省 通商政策局 国際規制制度交渉官 (経済産業研究所) 田村暁彦 ○損保ジャパン日本興亜CSR部 上席顧問 関 正雄 ○博報堂CSR部長 川廷昌弘 ○国際協力NGOセンター事務局長 定松栄一 <全体進行係> ○政策分析ネットワーク事務局長 田幸大輔 ==================================== 【参加申込(新CSR経営X国連:SDGs)】 (送信先:takoh@r3.dion.ne.jp) ご氏名: ご所属: ご役職: E-mail: ==================================== (会場受付にて名刺を1枚ご用意下さい) ========================================================
■◆ UILのニュースレター ◆■
Please find attached the English versions of the latest issue of Nexus, the quarterly newsletter of the UNESCO Institute for Lifelong Learning. Best wishes, UIL Nexus Feldbrunnenstr. 58 20148 Hamburg Germany Tel. ++49 (0)40 44 80 41 0 Fax ++49 (0) 40 410 77 23 www.unesco.org/uil uil-nexus@unesco.org
======================================================== ◆◆ ESD充実へ日中韓で連携強化を 岡山で環境教育ネットのシンポ ◆◆ 日本、中国、韓国の大学関係者らによる「日中韓環境教育ネットワーク (TEEN)」の第16回シンポジウムが25日、西日本では初めて岡山市 北区で開かれた。各国の事例発表があり、参加者はESD(持続可能な開発 のための教育)の充実に向け、さらなる連携強化を確認した。 (日 21時21分 更新) http://bit.ly/1RbKn1o 2015/10/25【山陽新聞】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 岡山・京山地区のESD活動視察 日中韓環境教育ネットで専門家ら ◆◆ 日本、中国、韓国の大学関係者らで構成する「日中韓環境教育ネットワー ク」は26日、前日のシンポジウムに続いて、岡山市内でワークショップな どを開催。ESD(持続可能な開発のための教育)に先進的に取り組んでい る北区京山地区を視察したほか、曽根小学校(南区曽根)では韓国の研究者 が自国の伝統的な床下暖房「オンドル」をテーマに授業した。 http://bit.ly/1LyZ112 2015/10/26【山陽新聞】 -------------------------------------------------------- ◆◆ 三木市合併10年 公民館の職員、引き揚げ検討 ◆◆ 兵庫県三木市と旧吉川町が合併し、24日で10年を迎える。薮本吉秀市 長は神戸新聞社のインタビューに応じ、住民主体の地域経営を促すため、市 内の公民館に2人ずつ置いている正職員を、住民自治の成熟度に応じて引き 揚げたい考えを示した。 http://bit.ly/1RfgIEH 2015/10/24【神戸新聞】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 鈴鹿 白子公民館が65年記念展 開館からの歴史振り返る ◆◆ 鈴鹿市江島本町の白子公民館(杉谷哲也館長)は28日、同館ギャラリーで、 「白子公民館開設65周年記念展~地域にしみて60年、生かされて65年」を開 いた。開館からの歴史を振り返る資料や最近の活動写真など約80点と、70周 年に向けての新たなプログラムを展示している。 http://bit.ly/1hf5hjG 2015/09/29【伊勢新聞】 ---------------------------------------------------- ◆◆ 図書館運営は公か民か、岡山2市の計画対照的 高梁市 TSUTAYAで活気、瀬戸内市 学校と連携し人材育成 ◆◆ そろって来年度に新図書館をオープンさせる岡山県の2市が、全国の図書 館関係者の注目を集めている。いずれも人口3万人台の高梁(たかはし)市と 瀬戸内市。高梁市は、大胆な民間委託が各地で議論を呼んでいる「TSUTAYA (ツタヤ)図書館」、瀬戸内市は全て自前の公設公営と、運営スタイルは好 対照だ。なぜ、判断は分かれたのか。 http://bit.ly/1O8YczU 2015/10/28【読売新聞】 ======================================================== ◆飯田市公民館の木下さんから下伊那テーゼ50周年記念フォーラムの報告が 届きました。発行人も直前まで参加する予定だったのですが、事情が変わ り参加できませんでした。それだけに、この報告はありがたいものでした。 新聞記事もデータで添付されていましたが、実にうまく記事にしてあるな と思います。東北大の石井山さんが、いつの間にか東北学院大になったり はしてますが(笑) ◆岡山では昨年の国際会議から1年。その歩みを確かめ、次の一歩を踏み出 すための「ESDフォーラム2015in岡山」が25日に開かれました。 この行事と連動した開かれた「日中韓環境教育ネットワーク(TEEN)」 の第16回シンポジウムの内容を伝える新聞記事も紹介しています。この シンポに参加した中国と韓国からのゲストたちは、翌日、市内の京山公民 館や小学校を訪問してくださっています。その記事も掲載しました。 ◆公民館の話題ではありませんが、図書館をめぐっては武雄市の図書館で有 名になったCCCが運営するTSUTAYA図書館が、海老名市でも作られています が、その選書のあまりのひどさが知られるに至って、一緒に図書館運営に 携わってきたTRCがCCCとの提携を解消すると報道されています。こうした 動きは、愛知県小牧市では住民投票の反対多数結果を受け、両社との契約 が撤回されることにつながっています。また岡山県内での関連した動きが 今号の最後の記事になっています。TRCの谷一会長のインタビュー記事が http://bit.ly/1WipgBeで読めます。谷一会長はもともと岡山市立中央図 書館の司書だった方。ある種の感慨を持って読みました。そういいながら、 自分自身は生涯学習課が管轄している社会教育施設の指定管理者の選考委 員会が今日開かれて出席したのでした。複雑な心境です。 (光俊)